HIVとエイズの違いや詳しい内容を知らない人が多い

HIVとは、「Human Immunodeficiency Virus」の略称であり、日本語で言うと「ヒト免疫不全ウイルス」と言います。
そしてAIDS(エイズ)とは「Acquired immune deficiency syndrome」の略称であり、日本語で言うと「後天性免疫不全症候群こうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん)」と呼ばれています。
ではHIVとエイズの違いはどのようなものでしょうか。

HIVはヒトの身体にとって重要である免疫に関係する細胞に感染することを指します。
そしてその後、細胞が破壊されることで発症してしまう疾患です。
残念ながらHIVやエイズは不治の病と言われ、現代医学をもってしても完治させることは不可能です。
しかし、仮にHIVに感染してしまったとしても、エイズを発症しないように薬でコントロールすることができるようになっています。
エイズは1度発症してしまうと免疫力低下が進行してしまい、死に至ってしまうという恐ろしい症状です。
極端に言えば、この発症を薬で抑えることで、一生発症しないようにすることが可能になったのです。

実はHIVは長い間人類を苦しめてきたものではありません。
そのウイルスが確認されたのは1900年代になってからであり、歴史は浅いのです。
そのため、今後の医療や医学の発達によって完治させる薬が出てきてもおかしくありません。
今はそれに一縷の望みを期待しつつ、これ以上感染者が増えないように予防策を講じたり、感染者が長く生きられるようにコントロールしていくことが大事です。

HIVの感染者は諸説ありますが、チンパンジーなどの動物からだと考えられています。
起源はアフリカ大陸と言われ、世界中で感染者が増えていますが、先進国よりも発展途上国の方が圧倒的に多いです。
日本でも年々感染者の報告が増えていますが、世界の国々と比較すると、まだ少ない数値となっています。
しかしそれは相対的に考えての話であり、日本単体で見ると間違いなく増加しているのです。

エイズを発症させないための予防策

HIVとエイズは、しばしば混同されがちですが、それぞれ意味が違います。
ウイルスのHIVに感染してしまった場合に、潜伏期間を経て発症するのがエイズです。

エイズはHIVに感染することで、免疫機能に異常をきたしてしまう病気ですが、すぐに免疫不全が生じるわけではありません。
様々な条件に左右されるため個人差がありますが、一般的に感染から発症までは1年から10年程度の期間があるとされています。

現在の医療では、感染したHIVを完全に死滅させる方法は存在しません。
ただし、医療の進歩に伴い、エイズに発症する前にきちんと薬剤を服用し予防を行えば、発症を遅らせることが可能です。
他の慢性疾患と同様に、定期的な通院を行うことで発症をある程度コントロールすることができます。
そのためには、なるべく早く感染に気が付き予防をスタートすることが大切です。

HIVの感染初期には、インフルエンザに似た高熱の症状が現れることがあります。
一般的に、感染後の約2週間あとに発症し、発熱は数日から数週間程度で治まります。
ただし、人によっては必ずしも初期症状が現れとは限らず、発熱したからといってすぐに感染と判断することはできません。
HIVは感染したことに気が付きにくく、近年では診断した時点ですでにエイズが発症している患者も多くいるのが特徴です。

初期症状が治まると、体内のウイルス量は減少し、無症状期と呼ばれる状態になります。
この無症状期を長く維持するのが、エイズ予防にとって最も重要です。
ただし、この期間にウイルスが体内から消滅したわけではありませんので、他の人に感染させる可能性があります。
エイズを発症した場合でも、免疫機能を補助する薬などを飲み続けることによって、普通の生活を送ったり、子ども出産することも可能です。